ワインと読書vol.23_32歳、足りないピースを労わりあう愛「やめるときも すこやかなるときも」
「欠損」こそが愛おしい、という恋愛。
まず、これは
めちゃめちゃリアルな32歳どうしの恋愛小説です。
恋愛経験のない桜子と
一年に一度、声が出なくなる家具職人の壱晴
彼は過去のトラウマを洗い流すように女性にだらしなく
彼女は複雑な家庭環境を抱えながら結婚を願っている
ふたりの歩み寄りは、お互いの傷を労わりあうように
とても温かく、いとおしいものでした。
「好き、って何だろう」
「なんで一緒にいるんだろう」
ひとつ前の投稿で書いた『アカガミ』と同じように
燃え上がるような大恋愛、ではないほうの
”純愛” だと思った。
まっったく自分のタイプではなかった人との邂逅って
悔しいけれどぴたっとピースが嵌ったり
そういうことって、間間ありますよね。
それこそ本当に
やめるときも すこやかなるときも。
箸が転んでも楽しい2人だけの世界の魔法がさめたときに
それでも残る、いとおしい枕の匂いのようなものを
窪さんは、描き続けているんじゃないか。
大切な人の死を忘れられない男と、恋の仕方を知らない女。
欠けた心を抱えたふたりが出会い、お互いを知らないまま、少しずつ歩み寄っていく道のり。
-amazon
変化し続ける人生のなかで、他者と共に生きることの温かみに触れる長編小説。
窪さんご自身もお話されていました。
→著者インタビューとあらすじなど
いただいたお酒はおフランスのDUBURVAL
さて、今宵の読書のおともは
DUBERVAL スパークリングワイン!
デュバーヴァル ブランドブラン ブリュット
ジルベール&ガイヤール金賞受賞
【商品説明文】鮮やかな黄金色。
白い花、アカシアの香りが感じられ、
優雅で繊細な泡でフレッシュな味わいです。
白い花、アカシアの香り♡
まさに、繊細でいながら職人気質な壱晴くんと
控えめでまっすぐな優しさをもつ桜子ちゃんの
細やかな描写にぴったりですね。
窪さん作品イッキ読みしたので
もうすこし書いてみようかな〜
Kyoco
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