ワインと読書Vol.10_もろもろあってようやく読了です桐野夏生「バラカ」
振り返ってみると
ちょうど去年の今ごろ、ですね
桐野夏生さんの「バラカ」を手に取ったのは。
→Vol.2_ キレッキレの桐野節×アウスレーゼの禁断マリアージュ
そして、昨日ようやく読了です。
長かった、、笑
大好きな桐野さんを読めなくなる
エアポケットがあるんです、、
今回の「バラカ」
出だしは一気に引き込まれました。
そう、甘いアウスレーゼに火をつけられるようにして
ぐいぐい読んだものです。
ネタバレになりそうなのでごく軽く触れていきますが
バラカの生い立ち、2人の悩めるキャリア女子
ドバイにあるベビースーク(養子売買)
キーマンとなる不幸な男の薄気味悪さ。
どれもこれもリアリティーがあって
とくに「男はいらない。子どもがほしい」という
アラフォーOLの焦燥感とプライドのせめぎ合いの感じなんかは
まさにすぐ隣(友達レベル)で起きていることのようで
ヒリヒリ します。一気に駆け抜けます。
これぞ桐野さんの真骨頂。
The☆狂気!!
でも、そこからすこし塞いでくるんですよね..
東日本大震災が起きて、津波の被害にあう描写
このあたりから一気に違う意味でのリアリティーが差し込まれてきて
一度、読む手が止まってしまいました。
そして
冬が来て、春が巡って
気づけばコロナがやってきて
ピリピリとした不穏なムードのなかで
ディストピア小説を手に取れなくなるのは
ヒトの防衛本能なのか?
果たして
大好きな桐野作品ですが
好きだからゆえ
気分的にオールOKな状態じゃないと
読み進めたくないんですよね(だってもったいないじゃない?)
して、
今ごろになってしまいました^^
津波、原発。
正直、やっぱり苦しかったです。
まだ私のなかで
消化も昇華も、できていないのでしょう
まだ終わってない。終われないまま長いこと経ってしまっている
それを容認している自分
その事実がまた忍びない。無関心である自分の罪に気づくから。
九州&東京ルーツの私ですらキツかったのだから
より被害に近いところにいた方々なんかは
果たして読めるのだろうかと思ったら
それ以上、考えられませんでした
否、考えるのをやめました。
これはもう、ひとつの芸術作品として
現実と切り離して読んだほうがいい
読了して1週間以上がたちましたが
未だ、そこここにディティールが蘇ってきます
逃げまどった土の湿った匂い、
おじいちゃんの乾いた皮膚、あの角を曲がった風景
「OUT」も「ダーク」も「柔らかな頬」も
ふとしたときに、まるでそこを自分が歩いたかのように
その景色がまぶたに浮かぶ。
「記憶に残る」っていうのは
なにも奇抜なシチュエーションじゃなくて
本当にその場に気持ちがフィットしたときに
物語に「参加」させてもらえるのかな?って
なんかね、そんなことを思った。
猛暑、酷暑つづきで
ワインが飲めない体になりました..
えらく語っちゃいましたが💦
饒舌なのは
ワインに酔っているからじゃないんです
その逆で
ちっとも飲めなくなりまして..
持ち前の偏頭痛(高気圧に弱い)にくわえ
この猛暑で、軽い熱中症みたいになっちゃって
食欲ないし、頭は痛いし胃はモヤってるし
冷たいものの摂りすぎかなぁ〜
2週間ばかしワインも遠ざかっていまして
ちょろっと飲んだらすぐおネム..
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はやく猛暑もひいてほしいし
はやくコロナも去ってほしいし
初秋になったら
しっぽりランブルスコでも飲みたいな〜
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ワインはあんまり飲めてませんが
炭酸水片手に、
読書に勤しんでいるので
そっちでお目にかかります。
みなさまにおかれましても
健康にはじゅうぶんお気をつけくださいませ!!
ね♡
Kyoco